ちょうせんを受けてみるかい

小学生向けQ&Aコーナー

Q1:ニオイってなに?

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動物(どうぶつ)には鼻(はな)がついているよね。
なんのために鼻(はな)があると思(おも)う。
においをかぐためだよね。
なにかが鼻(はな)のまくにくっついて、くさいとか、いいにおいとか感(かん)じるよね。
それがにおいなんだ。
においは軽(かる)いから飛(と)んでくるんだ。
でも、目(め)には見(み)えないんだ。

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Q2:香料ってなに?

人間(にんげん)は昔(むかし)から香(かお)りの不思議(ふしぎ)な力(ちから)を感(かん)じて、それを集(あつ)めようと考(かんが)えたんだな。
花(はな)や葉(は)っぱや木(き)から香(かお)りを集(あつ)めて香料(こうりょう)を作(つく)ったんだ。
いろんな香料(こうりょう)を混(ま)ぜるともっといい匂(にお)いになることに気(き)がついたんだ。

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Q3:香料(こうりょう)は何(なに)からできているんですか?

「香料(こうりょう)ってなに?」の答(こた)えの中(なか)で、「花(はな)や葉(は)っぱや木(き)から香(かお)りを集(あつ)めて香料(こうりょう)を作(つく)った」といいました。
香(かお)りを集(あつ)める方法(ほうほう)を考(かんが)えだしたんですね。
そのうちにいろいろ混(ま)ぜてみると、もっと面白(おもしろ)い香(かお)りになることを発見(はっけん)します。
こうして、いろいろな香料(こうりょう)を使(つか)うようになってきます。
さて、人間(にんげん)が見(み)つけ出(だ)した香料(こうりょう)にはいろいろなものがあります。
いくつか、例(れい)をあげます。

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  1. バラやラベンダーのように花(はな)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  2. バジルなどのハーブのように葉(は)っぱから取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  3. 種(たね)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  4. オレンジなどの果物(くだもの)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  5. 木(き)の幹(みき)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  6. 草(くさ)の根(ね)っ子(こ)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  7. 動物(どうぶつ)の体(からだ)の一部(いちぶ)から取(と)れる香料(こうりょう)

ところで、バラの香料(こうりょう)1kgを取(と)るのにどれだけのバラの花(はな)びらが必要(ひつよう)でしょうか?
あるバラでは4トンのバラの花(はな)が必要(ひつよう)とも言(い)われているそうです。

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Q4:香料(こうりょう)はいつごろから使(つか)われているんですか?

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大昔(おおむかし)の人(ひと)がいろいろな記録(きろく)を残(のこ)しています。その中(なか)からしらべることになります。 紀元前(きげんぜん)3000年頃(ねんごろ)のメソポタミア(げんざいのイラクあたり)で使(つか)われていたという説(せつ)があります。
この辺(へん)のことはよくわかっていません。
もう少(すこ)し知(し)りたい方(かた)は、「香料(こうりょう)の初歩地識(ちしき)の『第1章香(だいいっしょうかおり)の文化史(ぶんかし)』を読(よ)んでください。
ここでは、香料(こうりょう)が商売(しょうばい)として成(な)り立(た)つうえで重要(じゅうよう)な発明(はつめい)についてお話(はな)しましょう。

ひとつは、「水蒸気(すいじょうき)じょうりゅう」という技術(ぎじゅつ)です。
アラビア人(じん)のイブン・シーナ(980~1027)が発明(はつめい)した技術(ぎじゅつ)といわれています。
これは、香(かお)りのあるもの、例(たと)えば花(はな)を摘(つ)み取(と)ってきていれものに入(い)れ、その中(なか)に水蒸気(すいじょうき)を吹(ふ)き込(こ)んで、水蒸気(すいじょうき)と一緒(いっしょ)に香(かお)り成分(せいぶん)を取(と)り出(だ)す方法(ほうほう)です。
水蒸気(すいじょうき)はにがさないために冷(ひや)やして水(みず)に変(か)えためます。たまった水(みず)には香料(こうりょう)が浮(う)いてきます。

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もうひとつは、エチルアルコールの発見(はっけん)です。
13世紀(せいき)までにエチルアルコールを取(と)り出(だ)す技術(ぎじゅつ)が開発(かいはつ)されたとされています。
エチルアルコールを使(つか)って、「ちゅう出(しゅつ)」という技術(ぎじゅつ)ができるようになってきます。
これは、エチルアルコールに香(かお)り成分(せいぶん)が溶(と)け出(だ)させるものです。
水蒸気(すいじょうき)じょうりゅうでは100℃以上(いじょう)の熱(ねつ)がかかるため、香(かお)りが変(か)わってしまうものがあります。 ちゅうしゅつは熱(ねつ)をかけないため、さまざまな香(かお)りを取(と)り出(だ)すことができます。

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Q5:日本(にほん)では年間(ねんかん)どれ位(くらい)の香料(こうりょう)が使(つか)われているんですか?

日本香料工業会(にほんこうりょうこうぎょうかい)では、毎年(まいとし)香料(こうりょう)のとう計(けい)を発表(はっぴょう)しています。
ここでは、平成(へいせい)20年のとう計(けい)を見(み)てみます。じっさいに売(う)られた数量(すうりょう)を出(だ)してみます。
「食品香料(しょくひんこうりょう)」では、63,000トン以上、「香粧品香料(こうしょうひんこうりょう)」では、6,600トン以上でした。

<数字(すうじ)のイメージをつかむためにかん算(さん)してみましょう>

  • 重(おも)さを体積(たいせき)に変(か)えて(かん算といいます)、その量(りょう)の大(おお)きさを何(なに)かにたとえてみましょう。
  • 香料(こうりょう)は水(みず)より軽(かる)い液体(えきたい)です。ここでは香料(こうりょう)の比重(ひじゅう)を0.9とします。そうしますと、とう計(けい)の数字(すうじ)は重(おも)さですので、体積(たいせき)に変(か)えます。

    「食品香料(しょくひんこうりょう)」  :63,000÷0.9=およそ70,000㎥
    「香粧品香料(こうしょうひんこうりょう)」 :6,600÷0.9=およそ7,300㎥
    〈比較(ひかく)〉
    かん算(さん)するもの。

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    1.東京(とうきょう)ドーム。その体積(たいせき):およそ124万(まん)㎥

    2.奈良(なら)の大仏(だいぶつ)。その体積(たいせき):およそ230㎥

    つまり、食品香料(しょくひんこうりょう)では1年間(ねんかん)に、東京(とうきょう)ドームの約(やく)0.05個分(こぶん)、奈良(なら)の大仏(だいぶつ)さんのだいたい304体分(たいぶん)の量(りょう)が使(つか)われていることになります。
    香粧品香料(こうしょうひんこうりょう)では、奈良(なら)の大仏(だいぶつ)さんの32体分(たいぶん)ほどの量(りょう)が1年間(ねんかん)に使用(しよう)されていることになります。

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Q6:合成香料(ごうせいこうりょう)ってなに?

「花(はな)や葉(は)っぱや木(き)から香(かお)りを集(あつ)めた香料(こうりょう)」は、天然香料(てんねんこうりょう)といわれています。
一方(いっぽう)、合成香料(ごうせいこうりょう)といわれているものがあります。
人(ひと)は、天然香料(てんねんこうりょう)が何(なに)からできているのか調(しら)べて(ぶんせきという)いくことになります。
そして、それはいろいろな物質(ぶっしつ)からできているのがわかってきます。
わかってくると今度(こんど)は、人間(にんげん)の力(ちから)でそのいろいろな物質(ぶっしつ)を作(つく)ってみたいと考(かんが)え出(だ)します。
そのようにして、人間(にんげん)が化学(かがく)の力(ちから)で香(かお)りのする物質(ぶっしつ)を作(つく)り出(だ)しました。
これを、合成香料(ごうせいこうりょう)といいます。
その後(ご)、人間(にんげん)は天然(てんねん)にないが香(かお)りのする物質(ぶっしつ)があることを知(し)り作(つく)り出(だ)すようにもなりました。

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Q7:香料(こうりょう)は液体(えきたい)ですか?

香料(こうりょう)の多(おお)くは液体(えきたい)です。
香料(こうりょう)は、き発性(はつせい)の高(たか)い液体(えきたい)です。き発性(はつせい)が高(たか)いというのは、そのまま置(お)いておくとしぜんに飛(と)んでいってしまい、そのスピードが速(はや)いということです。
また、香料(こうりょう)は有機化合物(ゆうきかごうぶつ)といって、「炭素(たんそ)」を骨格(こっかく)とする物質(ぶっしつ)からできています。つまり、燃(も)えやすいです。香料(こうりょう)は、き発性(はつせい)が高(たか)いので特(とく)に燃(も)えやすいものにはいります。
また、香料(こうりょう)のなかには、固体(こたい)のものもあります。
メントールという言葉(ことば)を聞(き)いたことがあるでしょう。
メントールは針状(はりじょう)の結晶(けっしょう)(固体)(こたい)です。

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